自己受為替手形・自己宛為替手形・手形裏書

「自己受為替手形・自己宛為替手形・手形裏書」

 

自己受為替手形とは

自己受為替手形とは、単純に振出人=受取人(指図人)とする為替手形を発行することをさします。

 

逆に、自己宛為替手形とは、振出人=支払人(名宛人)として、発行する為替手形です。

 

約束手形の場合は、振出人が支払人になり、名宛人が受取人になりますが、、
為替手形の場合、振出人が発行しますが、名宛人が支払人になり、指図人が受取人になります。

 

他に手形の裏書というのもあります。
これは、受け取った約束手形や為替手形をさらに、別の人に譲渡する場合をさします。

 

つまり、新規に発行ではなく、もらった約束手形などを満期前に
「裏書」サインして渡すことをいいます。

 

 

ちなみに、約束手形などは、満期がくると金融機関へ持っていけば
現金にかえることが可能です。ただし、満期前に金融機関へもっていっても
現金にかえることが可能なんですが、その場合は、「割引料」が発生します。

 

 

手形の割引料計算方法

手形金額 × 年利率(割引料) × 割引日数 ÷ 365日 = 割引料です。

 

例えば、100万円の手形があったとして、割引料が5%、割引日数が10日
だったとすると、100万 × 0.05 =5万円

 

5万円×10日 ÷ 365 = 1369円 ほどになります。1369円分は、手形売却損という勘定科目になります

 

さて、仕分けの練習です。

 

 

練習)

A社は、10.000円の商品を仕入れました。代金は仕入れた会社を名宛人にして
約束手形を発行しました。

 

(借) 仕入れ 10.000円  (貸) 支払手形 10.000円

 

簡単ですよね。

 

 

 

次にです。

A社は、10.000円の商品を仕入れました。
F社より当店宛になっていた約束手形を裏書して支払に当てました。この場合は

 

(借) 仕入れ 10.000円  (貸)受取手形 10.000円 

 

となります。なぜって?それは、新規に発行するなら、支払手形ですが
受け取っていた約束手形を裏書して渡した場合は、
資産に仕分けされていた、受取手形勘定が減って、
その受取手形を発行したことになるので、(貸)に受取手形勘定が
記載されます。

 

 

例題)

A社は、仕入先B社に対して100.000円の買掛金がありました。
今回、B社より、B社振出、名宛人A社とした、C社を指図人とした
為替手形の引き受けを要求されたため、引き受けました。

 

(借) 買掛金 100.000円  (貸) 支払手形 100.000 円

 

これは、買掛金の負債が、減ったことになるので、左側に買掛金勘定が
はいります。それで、為替手形の支払となるので、支払手形の負債が増えたことに
なるので、右側へ支払手形勘定が記載されることになります。

 

どうでしょう?わかりますでしょうか。

 

為替とか、約束とかいろいろありますが、仕分けの世界では
支払ったら、支払手形、受け取ったら受取手形の勘定になるだけです。

 

裏書した場合は、支払ってはいるが、受け取った手形が消えるだけなので
受取手形勘定を、貸し方へ記載して処理するという考えです。

 

以上です。